氷の上に立つように

小松未歩の「氷の上に立つように」という歌が小学生の時かなり好きだった記憶を、最近行ったカラオケで思い出した。もし宇宙船が来たら友達だって残して地球を飛びたってしまうだろうって、こんなに魅惑的な歌詞はないと小学生なりに思っていた。私も宇宙船に乗りたい、今でも。しかしこの曲を使って、運動会でポンポンを振らされていた理由はよくわからなかった。かなり、集団行動に似合わない歌なのにね…。

ともかく、こうも歌詞に惹きつけられる歌はあまりないので歌詞を読み返していたら「望み続けた場所で生きているんだから」という言葉があったりして、もしかすると当時の小松未歩自身の冒険や生きざまの歌なのかもなあ、なんて妄想する。音のキャッチーさによって気づかなかった。そのあとに「内緒よ恋をしたって」という言葉があって、むしろその恋が大事だからこそ薄めている、感じもして良い。内緒だしね。

いてもたってもいられず、コナンの初期のオープニング集のCDを借りてきた。小松未歩の音楽のマイナー感というのか、音楽のことは詳しくないからなんとも言えないのだけど、あの感じがとても心地よくて、かつキャッチーで、椎名林檎の音とはまた違ったいい上がり方の癖があるなと思う。そして完全に主観だけど、90年代の音楽はとても豊かだなあと。あの頃に子どもをやっていてよかったなと思う。

「氷の上に立つ」っていうのは、スケートリンクとか綺麗にされた氷上ではなくて、きっと凍った湖面とか、海とか、そういうところなんだろうなと想像する。わりと、あぶなげなことをしてきたけど、これからもあぶなげでありたい。さいあく、落ちちゃってもいいし、地球に帰れなくてもいいや。