声を出すこと

声を出す練習をしている。いろいろな意味で。

バカダミアンの稽古場がとても楽しく、ちゃんと発声をする時間もあるし、体をほぐす時間もあるのが、「稽古」って感じで、本当に私には稽古が必要なんだよなとしみじみ思う。投資として稽古すべき。自分にとってはジムよりも稽古がいい、ぜったい。

それと、二月からこっそり週に一回ほどのペースでナレーションの稽古もしていて、いろいろな読み物を読ませてもらっている。初めの頃は、張り声とか「元気な声を出す自分」というキャラクターがずいぶん昔に死んでいたんだなということにあらためて気づいて落ち込んでいたが、それも少しずつ蘇ってきていて、課題で出してもらっているエクスクラメーションマークのついた文章も、躊躇なく読めるようになってきた。

これは、自分の心にとってはとてもすごいことで、むしろ今までこんなに、声を出すことに怯えていたんだなあと気づかされる。「自分は練習しているので、今までよりはいい声が出せる」という少しの自信だけで、人前で話すハードルが低くなった。

演劇のファシリテーションをまなぶ上で、先輩たちに相談した時に自分で言っていた「とっさに声が出ない、大きい声が出せなくなってる」課題が、こういう形で(完全ではないにせよ)攻略できていることが静かに大きくうれしい。だから、稽古をどんどんさせてもらいたいし、たくさんの文章を読んでいきたいと思う。