健康おたく玄米を炊く

しょうもない韻を踏んで満足してどうするんだというタイトルだが、その通りの玄米デビューを果たした。一人暮らしを初めて八年、培った健康知識、セルフケアの感覚そのたもろもろ、インターネットと書籍を使っておかしな方向に研鑽を続けていき、自分なりに風邪をひかない、(膝の)水をためない、ぎっくり腰にならない、肌荒れを可能な限り起こさない、目を、首を、足を、お腹を壊さない、生理痛の時にはどうすることが適切か、朝の集中のためには、夜寝れない時にはエトセトラエトセトラ現状の解をもち暮らしている。

それでもまだ生活はうまくいかない。派手に身体に悪い生活ではなくなってきていると感じるが、それでも腰はすぐに悲鳴をあげるし、肩を回せばバキバキいうし、外食でちょっと食べすぎるとすぐお腹を壊す。眠っても疲れが取れなかったり、食べたら意識を失っていたりする。まあそれで、なんとか成り立つレベルを維持しながら生きているわけだけど。本当にすぐ体調を崩しかける。風邪だけは何年もひかないことが奇跡なんだけど、調子が悪いとすぐ寝込むし、起き上がれない。

昨日ズームで話をしている時に、七号食が良いという話になった。玄米をいくら食べてもいいけれどそれ以外は食べないというファスティングに近い食事法らしい。さすがにその極端さで食事改善をするぞうというやる気はないのだけど、そういえば玄米はまだちゃんと試していなかったことに気づく。自分は白米をとても愛しているかというと、全然そうでもない。江戸時代の庶民、それも白米が贅沢品だった頃の人々はこぞって脚気で死んだというおっかない研究の記事を読んでしまったこともありもともと白米を食べる機会はなんとなく2日か3日に一回くらいになっていた。で、その白米自体も玄米に変えてしまってはどうかしらという実験を、そのzoomの話題をきっかけにやってみようかなと思い立った。炊き立ての玄米はおいしくて、なんかうれしい。

なぜこのように色々なものに手を出し人体実験を続けているかというと一応理由はある。中学生以降、というか二次性徴期以後本当に常に生きるのが辛いなと思えるような身体のトラブルが続いており、体力もなく、精神的にも摩耗して、そのピークが大体2014年ぐらいに完璧な希死念慮となった。一番はこころの問題がつよかったわけだが、それに起因するさまざまなトラブル、本当に体のあちこちがダメになっていくのを実感する10代からの約10年間で、それをどうすれば改善できるかを一人暮らししながら見つけていく必要があった。初期はかなりヤバめの健康情報(たとえば普通のシャンプーは皮膚から浸透して内臓に影響を与える系むかしパルコ1Fにあったが撤退した某オーガニックシャンプー屋の店員さんなど)を信じそうになり、いやそれは流石に無理があるとエビデンス探しをしておいおいとなったり、まだ医療や化粧品の情報がそこまでオープンではなかった時代だったので、とにかくどうすれば楽になれるのかを科学的に証明できるものを探し続け、人体実験をつづけていた(当時よりも悪くなる可能性がないと思っていたから)。実際そうで、当時よりもどんどん改善していった。

で、そのなかで結局何が一番よかったかというと、栄養をとりつつたくさん食べすぎないことだ。お腹いっぱいになることよりも、色々なものを食べる方がいいし、野菜をたくさんとるほうがいい。加工肉はできるだけ食べず、スナック菓子などの古い油で揚げたものをできるだけ避け、新鮮なよい油をとり、お米はすくなめがいい。あとはチョコレートやクリーム系のお菓子を好きだけどあまり食べないように気をつけたり、ファストフードは決して食べないとか、塩分糖分を控えるとか。内臓の強さをひとと比べないとかとか。忙しさであまりにも食がダメな時はサプリに頼ることもあるけど、いまはできるだけ食事でカバーするようにしている。先日書いたようなちょっとましなコンビニの使い方をしたり、工夫して体をもどすみたいなことも。

で、小さい頃、まだ健康だった頃に一番好んでいた食事は玄米・白米が1:1のご飯に納豆、あとは特にほうれん草とレタスとブロッコリーを好んで食べるという子どもだったことを思い出す。あの頃なぜかごはんは白米でなくいつも玄米が混ざっている方が「普通」だったのに、特に高校生以降、白米ばかり食べたり、肉とか魚とかのメインを本当にメインにする定食的な食事を「正しい」みたいな刷り込みがおこっていたが、結局自分に合うのはそういう粗食なんじゃないかなあとおもう。

去年の今頃は自粛期間もありゆるやかな自炊をつづけることができて、その時期の身体のすこやかさ(その後、公演が重なりどんどんダメになるんだけど)がとてもよかった。今このGW、じわじわと休みが取れて心も体も穏やかーな時に、そうだったなということを思い出したので改めて書いておく。まあどうせまた忙しくなると外食が続いてしまうのだけども。結局食生活なのだよね。というわけで時間のある時は玄米を炊いてみる。やさいたっぷりのお味噌汁とかと一緒にたべたい。